「よー。」
「じゅ、準さん。りおー。」
「お前のことだから落ち込んでるんじゃないかと思って。」
「さっき列で見えたから来たんだよぉ!」
「お前のせいじゃねえだろ?あたっちまったの。」
「う、うん。で、でも私、」
「大丈夫だって。お前はどっちが勝とうが絶対甲子園つれてく!」
「だいじょーぶだって!ね!!」
「うん、ありがとお・・・・。」
09.La mer et lui et l'horizon
「そういや、さっき榛名にあったんだっけ?」
「え。」
「見えたぞ。」
「ホント・・・。」
「おう。」
「これから元希君と一緒に帰るよ。」
「うん。」
「ありがとう、準さん、りおー。」
席に戻ると西浦の皆は帰る支度をしていた
「あのー監督。」
「なぁに?」
「私、ちょっとよりたいとこあるので、行って来ます、すみません。」
「うん、いっておいで。」
走っていくを見た阿部は色々と不思議に思う点があった。
「(どうして・・・元希さんを知ってるんだ?)」
正門で榛名がすでに待っていた。
「元希君。」
「、久しぶりだな。乗りな。」
「え!?自転車できたの!?」
「わりいかよ。」
「ううん。遠くない?」
「ばーか、アップついでだって。」
「余計なアップは疲れるだけだよ!」
「へーへー。いいからいいから。」
榛名の自転車に跨る
久しぶりに榛名の体温を感じた。
「元希くん・・・・。」
ぎゅっと抱きつく。
「、なんだよまだ治ってないのかその癖。」
「あ、ああ、駄目?」
「いいけどさ。」
しばらく黙って榛名の背中にしがみついていた。
「元希くん・・・・」
「ん?」
「会いたかった。」
「うん。俺も。会いたかった・・・。」
「うん、」
「てかおめーどこにいたんだよ!」
「え、」
「武蔵野入ればよかったのによ・・・。」
「だ、だって、」
「まだ兄さんにべったりか。まぁ判らんでもないんだけどなあ。」
「う・・・。ねえ元希くん、寂しかった?」
「な、ば、ちげえ!」
「ふふ、」
またぎゅっと抱きしめなおす。
そのままだった。
「なぁ、。」
「なぁに?」
「さぼっちまおうぜ。」
「え!?」
「いいじゃん。よっし行くぞ!」
「えええ!」
「あと俺が目開けていいっていうまで目開けるなよ!」
「えええええええ・・・・。」
目を瞑って榛名の背中にしがみついたままだった。
「ねー、まだ・・・・?」
「もーちょい。」
磯の匂いがつんと鼻を刺す。
「・・・・・?」
「いいぞ。開けて。」
「う・・・み・・・?」
「お前好きだったろ?」
「・・・・うん。ありがとう・・・。」
「な、何泣いてんだよ・・・!」
「う・・んだって・・・。うえ。えええ」
「はいはい。泣け泣け。」
「ごめんね。」
「ん・・・・。前は逆だったな・・・。」
「そうだったね。」
二人で手を繋いで砂浜にたった。
「元希君手大きい。」
「おめーが小せえんだ。」
「ひどーい。」
しばらく海で時間をすごした。
「あ、スカートぬれた!きゃ、きゃあ!」
「ばっか!てめ!」
じゃぼっと海に入ってしまった。
「アハハ。ぬれちゃったね。」
「笑い事かよ!ほらつかまれ。」
「うん!」
は嬉しそうに榛名の手を掴みたった。
「帰るか。」
「うん。」
しゃーこしゃーこと自転車が回りぬれた服も生乾きだがすぐ乾いた。
「元希君。ありがとう。」
「おー。」
「駅で降ろしてくれて構わないから。」
「ん。っし。」
駅につくとなぜか西浦と準太と利央とばったりは遭遇した。
「・・・・なんでいるの?」
「なんでっておまえな。」
「俺達練習帰りだぞお!」
「そか。お疲れさま田島君。」
「元希さん。」
「よータカヤ。」
「元希君。阿部くんと知り合い・・・だっけ?」
「こいつが俺の壁だった。」
(・・・・そうだったけ・・・・。)
「なんでとそんな仲良さげなんすか?」
「あー言ってなかったもんなあ。」
にやっと榛名は笑った。
「俺との関係なぁ。」
「・・・もっ元希くん。」
「っと、電車いっちまうな。乗りな。」
「え、え、でも。」
みんなの前だった。
「ちゅ」
プシューっと電車のドアが閉まる。
「・・・・もと・・・き・・・くん?」
の唇に暖かいものが触れた。
キスされたのだから。
にひと笑う榛名と
キレる阿部と
ただただ驚く準太と
唇をなぞると
物語は動き出した。