朝起きるともぞもぞと私は体を起こした。
結構はやいなぁ・・・。


うーんと筋を伸ばすとちゃっちゃと着替えて皆の練習に付き合うための準備をした。



いよいよ明日は練習試合だ!!




青春ランナー03



あっというまに夜になっちゃった。
マリアちゃんは瞬間視の練習をさせてた。
私達マネジはお手伝い。

悠一郎くんはっやい!すごいなぁっ!

マリアちゃんゼッタイ来てくれてありがとうとかおもってる!


てかさっきから廉くんぼーっとしすぎてる。大丈夫かな?

阿部君・・・もしかして廉君のこと叱ってる?
その怒り方はダメだよ・・・・。廉君は!




私は廉君の元へ行って手を握った。

「廉君!」

「わ、わっ・・・ちゃん。」

「大丈夫。ここは三星じゃないよ。だから、大丈夫。」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」




そして、やはり、廉君は寝れないまま夜をすごしたんだと思う。

朝になってもやっぱり廉君は緊張していた。










練習場につく。


阿部君とキャッチボールしてる廉君が目に付いた。

コントロールが・・・ダメだ。

緊張しすぎてるよ。廉君。



三星の選手達が来たとたん廉君はそりゃもう猛スピードで逃げてった。



「れ、廉くん!待って!」



どこに行っちゃったのかわからない!
音を頼りに進むしかなくなった。








怒鳴り声が聞こえる。廉君の泣いてる声も!

急ごう。

廉君が腕折られてりしてたら大変。




ざっと森林を掻き分け廉君の下につく。


やばい!廉君けられる!



反射的に、すっと中に入って私がかわりに蹴られる形になった。



蹴られる重みあるなぁ。ちょっと入った。



「お・・女ぁ!!?」




「私のエースに何してるわけ!?ふざけんじゃないよっ!あんた!廉君の腕折ってたら・・・
      私があんたの全身の骨という骨折って軟体動物にしてやるっ!!!!!!!」




そこにながれたのは物凄い気迫。




「・・・・!!俺、知らねぇからなっ!・・・やっぱあの時腕折っときゃよかったか!!
           お前にはそれぐらい言わねぇとわかんねぇか!?」


こいつは、まだ廉君を攻めた。
許さないけど、今は冷静に対処すべきだ・・・。





「もうやめなさい・・。私が蹴られたと理由付けて起訴すれば甲子園の夢も消えるよ?」




「!!」


「三橋ーー、」


阿部君の声がした。


「あ、ちわす。」



阿部君の声を聴くと無性に安心した。

聞くたび聞くたびに安心がつのる。


畠というやつは阿部君と挨拶を交わしさっさと行ってしまった。



「・・・・・大丈夫か?」


けほけほとさっき出せなかった血を吐き出す。

「へ?何が?」


「何がって思いっきり鳩尾らへん蹴られたろ。今も吐血してるし。」


「あははちょっと・・・入った。けどね。」


ごそごそと野球ガイドブックを取り出す。

スパイクのあとがくっきり残ってるがコレで痛みは分散した。



「・・・・・・・心配させやがって。」

「ごめんごめん・・・・」

ふっと意識が途切れそうになる。


ダメ。ココで途切れないで。

でも・・・もう無理。




電池が切れたかのようにぱたりと倒れこんだ。



!!?!?」


「お、、、ちゃん?!俺の・・・せいだ・・・。」




でも微かな意識は残ってる。廉君に・・阿部君に伝えよう。





「廉君は悪くないよ。私が勝手にとびこんだんだもん。それに廉君はダメピじゃないよ・・。
        廉君はもっと自信もっていい・・・から、

阿部君、マリアちゃんには事実を伝えてもいい、けど、日射病ってことで相手に伝えておいて。
 今日は、ただの練習試合じゃないってこと・・・わかってるよね? 
                廉君に伝えること、阿部君にはわかるよね?」



どうやらもう限界みたいだ。1時間休めば・・・すぐ治る。

ショックか何かなんだろうけど。


目を瞑ってそのまま眠りについた。


*       *       *         *


俺は三橋に伝えるべきことを伝えると練習場にを姫抱っこで連れてった。
皆が俺のほうによってくる。



「あれ、どうしたの!?」

「なんで倒れてんの!!?」


「・・・・・日射病。」


「・・・・・・・・・・そっか。」

「炎天下のなか色々走り回ってたもんな!」


「皆頑張れ!って言ってた。」


にいぃと笑顔になる。簡単な奴らめ。




「監督。」

「あれ、日射病・・・?」

「耳貸してください。」


監督にはありのままを話した。


「そっか、ちゃんにしては馬鹿な決断だったね。
          でも選手を守ったとして良しとしておきましょ。
阿部君悪いけど寝かせておいてくれないかな。ベンチのどこでもいいから。
 でも、本がなかったら、コレじゃ済まなかったわね・・・・・。
   ちゃんも、この試合はそうとうやる気だったみたいだし。」




花井も田島も栄口も心配そうにこちらを見てた。




あとはフォークの話。
三星のエース叶って奴が凄いらしい。



そして

監督は言った。

「今日勝って始めて三橋君がうちの仲間になるんだからねー。」

























「皆!三橋君がほしい!!!?」




















俺が第一声を上げた














「ほしい!!!!!!!!」





「エースがほしい!!!?」




「ほしい!」


「ほしい!!」



そして続いて次々とほしいコールが出てくる。


むくっとも起き上がった。



「私も・・!廉君がほしい!」


ちゃん気がついたの!?」


監督が心配そうにをみる。


「全然大丈夫!って言いたいけどあと三十分くらい休ませてね!」









「皆ぁ!マネージャーもほしい!!?」








皆口を揃えていった。


「「「「「「「「「「「ほしい!!!」」」」」」」」」」」





監督がにっこり笑うとひょいとを担ぎあげ
円陣の中に入れる。







「勝ってエースと可愛いマネジ手に入れるぞぉ!!!!!!!」



「「「「「おーーーーーーっ!!!!!!」」」」」」







花井と俺は話をし始める。

そこに皆がいろいろ入ってくる。



「三橋は中学の三年間チームメイトへの罪の意識にとらわれているせいで
  学校変わった今でもあいつらにひれ伏したままなんだよ。
    やっかいなあの性格をかえねぇと!
        あんなんがマウンドにいちゃあ勝てる試合も落とすっつの!」



「この試合に勝とう。」



が口をひらく。



「ここからは阿部君が言うべきだよ。」



「この試合に勝ったら、三橋は一歩踏み出せるかもしれない!
   あいつのためにこの試合どうしても勝ってほしいんだ。頼む。」



皆が俺に同意して気合を入れてくれた。


*         *        *       *



(私がこの試合を組んだ理由は阿部君の言ったとおりだけど・・
   ウチにとってこの試合!もっと大きなものになるかもしれない!)



百枝まりあからうずうずした笑みが生まれた。







練習試合が開始した。