当日。


俺は必死でを探した。






「昨日のことが気になってしかたねえよ・・・!」




男装したのがすごいわからない!

ギャルソンなんてたくさんいすぎてわからない!

こんな何百人もいるなかでが居る場所がわからない!


「くっそ・・!」


俺は走り続けた。






梓に昨日のこと伝えるべきかしら。

あなたのことは入学当時から、とても好きだったと。

あなたの笑顔に勇気付けられたと。

あなたが私の心の面積をいつの間にか大きくしめていとこと。



「ごっめーん!ーちょっとー。」

「ん?何ー?」


「衣装変えて!」


「はぁ!?何いってんのよ!」

「ちょっと彼氏にギャルソンの服貸さなきゃいけなくなってさー!
 あたしの彼氏Sサイズでいいの!貸してお願い!他は長いメイド服のこってっから!」


「・・・しょうがないわね!今度なんかおごるのよ!」


「OK!恩に着るわ!」


私はギャルソンの服を脱いで長いメイド服をきる。
英国の昔のメイドといったらご理解頂けるだろうか。

髪をあげてホワイトブリムを頭につける。



「似合う・・・わけないんだけど仕方ない!」


私は教室から出て何かから逃げるように走っていった。







「くっそ・・・・・!どこだっ!」


「梓に見つかりませんように・・・。」




お互いに違うことを考えながら会場をさまよう。







その時のブーツの紐がぷつりと切れた。


「や、やだ・・・。」



は近くと思われる野球部の部室に入った。



「ふぅ・・・。落ち着く。」


そこでゆっくりとブーツの紐を直した。



「もう・・・出よ。」



は外に出る。

外はまわりのざわめきが泣く酷く清廉としていた。



そのときに響きわたる声。



ッッ!!!」



「あ、梓・・!?」



は花井を見た瞬間林の方向へ逃げようと体を転換させ
林に逃げた。

それを追うのは花井で


林に入ったときからすでに距離は近かった。


のホワイトブリムは解け肩ぐらいの髪は揺れた。


花井は手をのばしの腕を掴んで自分のほうへ抱き寄せた。



「あ、あずっさ!離して!」



「なんで逃げんだよぉっ!」


お互い肩で息をして見詰め合った。



その瞬間。


の唇に暖かいものが突きつけられた。



「!!」


「オレもっ、お前が好きなんだよ!」


「あ・・ず。」


「逃げることなんてない。オレの隣は、お前、だから。」


「あ・・ずさ・・・あずさ・・・好き・・・大好き・・・・。」


ぽろぽろと目からこぼれる涙を花井がすくってやり頭を撫でてやった。



「俺は、お前が好きだ。」


「うん。」


「だから、もう。いいんだ。苦しまなくても。」

「・・・っ」

「オレがこれからは守ってやる。今は話さなくていい。から
 いつかオレに。お前が苦しんでるわけを聞かせてくれ・・・。」


「ありがとおっ・・・!」

「俺は。何億人って人の中からお前を選んで。お前を好きになったんだ。
 そのことは幸運だと思うし。運命でもいい。お前が大事なんだ。」


「梓、付き合ってください・・・。」


「こちらこそ喜んで。」





その日。いつもなら普通に見えるはずのキャンプファイアーも

   オレ

にとってはすごく綺麗に見えた。







                    青春ランナー 第一部終幕。