「たーかやくーん。」

「なんだそれ。」



「阿部。」

「なんだ。」





好き。好き。好き。いくらいってもたりないくらい好きだよ。


でも、伝えたら壊れるのはいや。



私は、この思いを伝えなければ、


壊さなければ

あきらめれば

ずっと今までみたく一緒にいられるだろうか。




「えへへ。や、アイス食べない?」

「おう。」


私は手にもってたアイスを渡す。


「じゃあ、私図書室いかなきゃいけないから。行くわ。」



「おう。」




。」

「何?」

「さんきゅー。」

「はいはい。」







図書室にいくと私の求めていた本をとりだし、手に持ってばさりと開く
古い本の香りがつんと私の鼻にとどいた。


どうしてこう、ひどく寂しくさせるんだ。


私があきらめれば、すべてがデリートされるんだろうか?

大好きだったっていう長い思いでも

ちょっと土をかぶったあの黒い髪も

にってわらった顔も

真剣な黒い目も


すべて


すべて


忘れられる?



ん・・・あれ?こういうこと考えてる時点で私ダメじゃないか?あれ、えと




それにしても


本当に


本当に


忘れられる?






思い出すのは阿部ばかりで






なんだ、無理、じゃないか・・・・。




涙が、なんでなんで、くそ、止まれ・・・止まれったら・・・。


心の中でなら何回でも言おう。



私は、阿部隆也が大好きだ。






がらっと図書室のドアが開く。






・・・?」


そこにいたのは野球部主将の花井梓。




「は?」




嫌な時に出くわしてしまったものだ。

だって、ぼろぼろと泣いていたもんだから。


「え、は、あ、」


「わ、わりぃ。ど・・・どうした?」



「△:;@p;*@●×;;;『;あ@ぁjjr」j:あh;」


っっ!!!!!文字化けしてるぞー!



そうしたあとはガタガタと足が震えぺたぁっと床になだれこんだ。

口から魂みたいなものがもっふぁーっとでてきている。


「ぎゃああああああああ!魂でてる!エクトプラズム!!」


キャプテン必死にそれをの口にもどす。



そうしたらいきなりすっくとは立ち上がって




「あっはっは!そうよねえ!!!ポッケ叩けばビスケット二つにわれて二枚になるわねっ!」


「何の話!!?」



キャプテンはかなり動揺してます。



「でなんかいもたたいてれば粉になるわね!!そこにRomanはあるのかしら!!!!!!」





どうしてそうつながる。





「なんでそんなにビスケットに恐ろしく執着してんだよ!てかなぜサンホラ!」





梓ナイス突っ込み☆




「てかさぁ!もうポッケに直でビスケットいれんなっつーね!あっはっは!!!!」




大丈夫だろうか。この女。





「なんでビスケットなんだよおオオォォ!!!!」









そこにその争いを破る一つの声が


















「何してんだ?」











がらっとあいたドアの先には




ちゃんを泣かせる原因阿部隆也☆



「ひ、あ」



ちゃんはもういっぱいいっぱいのようで



「いやああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!」




ガスっ!!!!!!!



「ぐぇっふっ!!!!!!!!!!!」

錯乱して隣に居た花井梓キャプテンを思いっきり蹴り上げました☆



「花井ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっっっ!!!!!!!!!」






「ああああああああああっ!花井ごめんねえええぇぇ!!!!!!!!!」


花井梓16歳。高校人生初の女からキック。



おめでとう☆







「おっまえなぁ・・・・・・。」


さっきとはうってかわって阿部はお怒り気味。


「ご・・・ごめんなさい。」


「何がしたいんだよ!キャプテン不在にしてーのか!!!」



「すっすみませんでした・・・!」



「なんだよ・・・悩み事か?」






「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・!」










そうだよ。


あんたのせいで悩んでるんでしょうが。


“私は阿部隆也が好きです。”


なんて本人の前でとても言えるわけないでしょう?




頬に近い位置で留めてある蝶の髪留めが
すこしずれた。




「私にとってはすっごい重要な悩み事・・・かな。」



「何?」



この男は・・・つくづく。




「好きな人ー・・・いてさ。」



阿部は少し驚いた顔でこっちをみた。



「その人といっつも喋ったりはしてるんだけどね、友達なの今は。
  その関係を・・・これで壊したら、戻れなくなりそうな気がして。」



「うん。」


「怖くて、苦しくて、壊したら戻れないってわかったら、怖いの。」



「そっか。ちなみに聞いちゃマズイかもしんねーけど。誰?」




「いえないっかな。」




「身近?」

「すっごく。」

「あっそ。でも壊してもいいんじゃねえ?」


「怖いよ。」


「気持ちはそのまんまにして、お前はいいのか?」


「・・・・嫌、かな?」



「ん。だろ。」


「その人は、ふったとしても、今までどおり接してくれると思う?」


「俺なら接するよ。」




「あんたじゃないでしょーが。」



あんただけど。



「言ってみようかな。」


「すっきりして来い。胸くらいは貸すぜ。」


「さんきゅー。」



「アイスの代わりだ。アイスの。」





「阿部、」




「ん?」






「すきです。」








すっごい目を丸くして私をみてきた。



きっと私の顔は真っ赤で



でも心はすっとしてて、言わなきゃ、よかったかな。





「なんで早くいわねーんだ馬鹿。」



「あは、は。」


「俺から告白しようって思ってたのに。」


「は?」


「好きだ。。」




「・・・・・・・・・・なんではやくいわないのよ。馬鹿。」










私はぼろぼろとまた涙を流し、阿部に抱きついた。








夏はまだだ。















**あとがき**
ご・・ごめんなさい。
や、ごめんなさい。