「梓今日は部活?」


「あ、うん、どうする?」



「そっか。先帰ってる。」


「おう。」








ガチャリと玄関をあけると、何もない無音が広がる。
父と母は帰らない。ずっと職場だから。



「・・・ただいま・・・。」


言っても意味がないんだろうなこんなの。
そう思いつつ学校に行ったという疲れをシャワーで流す。
その後念入りに爪の手入れをする。


携帯を見ると男の友達からのメールが一件

用件は今から二時間後に会えないかと。


うつろな目でそれをみてOKと打つ。



一時間をかけたメイク

男の友達との待ち合わせ場所まで行く。




3時間だけ喫茶店で話をする。


梓に飽きているわけじゃない。


ただ、野球に熱中している彼とは私が余りに惨めだと思った。



九時に計算したかのように高校の前を通る。

きっと彼はもうすぐ・・

大好きな仲間と大好きな野球と門をでてくる。




そんな彼を、見たいような、見たくないような変な気分に襲われた。




早くここを立ち去ろうと足を急ぐ



ちゃりりと自転車の音がする。





「・・・梓・・・・。」


。どうしたんだ?何かあったのか?」


そんなこときいてないよ。


「なんでもない。」


いいからさっさと行って

「I wanna be with you.」



素直になれ。




「・・・なんかいったか?」


「なんでもない・・・よ。」


「今日どこかいったのか?やけに念入りだな。」


「うん、友達と。出かけただけだよ・・・。」





寒い。風が寒い。


こんな気持ちは嫌だ。




「梓。」


「何。」


「わかれよ?」


「・・・・は!?」



私はアナタを羨んだ


そして

あこがれた



そんなの、正常な彼氏と彼女じゃなかった。



私が異常だったから。



「なんで・・・?」


「だって、梓の足枷になりたくないもの。」



「・・・・。」


「梓には野球に集中して欲しい・・・から。」



「違うんじゃ・・・ないか。」



「へ?」



どうして、

あなたはいつも

お見通しなの?



「なんで?そう思ったの?」


「・・・泣きそうな顔してるから。」


「・・・っ!」


「何かあった?」



「あ、あず、さぁ。もう独りは嫌だぁ!!」


なんでお別れしにきたはずなのに。

泣いちゃうんだろう。




梓と恋人っていう関係になってから


私は寂しさだけ知った。


孤独だけを知った。





伝えたいこの思いが・・いつまでも、切ない秋の空に。





「ごめん。。ごめん。」




「違う。違うよ、梓。
 謝るのは私だから、お願い。あやまらないで。」



ずっと梓に抱きしめられて。


泣いて泣いて。





「これからは絶対を独りになんかさせない。」




「・・・ごめんね。梓。」



梓、あなたは。バカだ。どうして。私に優しくしてくれるの?



バカ、キライになれないでしょう。






お互いの優越感に縛られて

自分だけすれ違った

一方的に残された劣等感だけを悲観して

そんでねたんで諦めて憧憬抱いた

じれったくてやんなった関係

静寂と終焉の時


人恋し神様よ


人恋し神様よ








私だけを感じてくれますか?言葉だけじゃ足りなくて


あとがき

元ネタは東方のs complexというcool&createの曲です。
お勧めなのでぜひ聞いてみては・・・^^
(スーパーあまねりお収録)